1.低い中小企業の利益性
利益性を良くするのにとても重要であるのに、意外に見落とされているのが地域戦略の原則です。特に訪問型の営業で、1回当たりの取引が小口になる業種では、地域戦略の原則に従って営業地域を正しく決めないと、まともな利益は出ません。
その根拠は次の式で分かります。それは「粗利益−経費=営業利益」で表わされます。訪問型の営業では広い意味での営業経費が、作り出した粗利益の中から65%〜70%もが出ていくので、結局経常利益として残るのは、粗利益のわずか6%〜8%になってしまいます。とにかく中小企業では、悲しくなるぐらい利益性が低いのが実態です。
2.移動時間が1番の問題
訪問営業では、車や交通機関を使った移動時間が必ず発生します。実はこの移動時間が、生産性を著しく悪くしているのです。移動中の生産性はマイナスになりますから、移動時間が一定割合を超すと経常利益が出なくなるという「移動時間の分岐点原則」があるのは、意外に知られていません。
3.道路にはとても詳しくなるが赤字に
もし社長が地域戦略の研究をしないことが原因で、営業地域を経営能力以上に広げたために、移動時間が50%になったとすると、営業活動の費用はもちろんのこと、配送費用や集金費用がとても割高になります。
こうなると、たいがい移動時間の損益分岐点を超えてしまいますから、道路にはとても詳しくなりますがほとんどの会社では赤字になります。これでは、あちこちをバタバタ走り回っていながらお金に困って貧乏するという、バタビンになってしまいます。
4.移動時間のロスは見つけにくい
しかも悪いことに、地域戦略のまずさから発生するロスは音がしないばかりか、経営分析によっても発見できません。それどころか移動時間が多くなって疲れると、良い仕事をしたとすら思ってしまうのです。これが原因となって、多くの会社が何年も何年もロスを出し続けます。中には創業以来ロスを出し続け、遂に力がつきて倒産したという会社がたくさんあります。
営業マンの移動時間を構造的に少なくして利益性を良くするには、特定地域にお客を集中して作った強い地域を作らなければなりません。その手順は次のとおりです。
5.強い地域を作る手順
まず1番目は、自社の経営規模と地域戦略の原則を考えた上で、どことどこで将来1位を目ざすか、重点地域を決めます。
2番目は、自社の経営規模にと地域戦略の原則を考えて、営業の最大範囲を決めることになります。
この2つが正しく決められるならば、今迄のロスはそっくり経常利益の増加となりますから、従業員1人当たりの経常利益がグンと多くなります。中でも1回当たりの取引が小口になる業種では、陶山訥庵(すやま・とつあん)の、究極の地域戦略を応用すると劇 的に業績が良くなります。
これらの原則を分かりやすく説明しているのが、地域戦略のDVD・ビデオと音声テープです。移動時間が多いことが原因で疲れがひどくなり、集中力が欠けたり注意力が欠けている社長は、大きな交通事故を起こす恐れがとても高くなりますから、早目の採用を考えて下さい。少し高いように思われるでしょうが、営業部全体で発生している見えざるロスを利益に変えれば、すぐに元を取り返せます。
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