― 1位作りの経営戦略 ―
いまだに不明の利益性原則
赤字の会社が7割近くに達している中、従業員1人当たりの純利益を、業界平均の3倍出して良い会社になるには、まず利益性の善し悪しはどういう条件で決まるか、利益性の原則をはっきり押さえておく必要があります。
ところが不思議なことに、多くのコンサルタントがあれこれ説明してはいるものの、どれもある部分についてだけで、本当のところ根本的に利益性を良くする原則は、いまだに解明されてないのです。
しかし次の手順で考えていくと、利益性原則の手掛かりがつかめます。
会社は粗利益で生きている
人は食事から摂るカロリーや栄養で生きているように、会社という組織体は、粗利益によって生きています。
人件費はもちろんのこと、借入金の返済も粗利益から支払われているのです。もし必要な粗利益が不足すると、会社の体は赤字のために徐々にやせていき、やがて死んでしまいます。倒産です。倒産しないためには必要な粗利益を、一定して取り続けなければなりません。
ではその粗利益は、どういうときに出るでしょうか。
粗利益が出る瞬間はただ1つ
それは、お客様が持っているお金と、商品を交換したときです。お客様のお金に手が触れた瞬間に、粗利益の分子が「ポン」と飛び出します。
会社の中では会議を開いたり帳簿をつけたりと、実に様々な仕事がされていますが、お客様のお金をもらったとき以外で粗利益が出る仕事は1つもありません。この事実は大昔から今日まで全く変わっていませんから、経営の大原則になります。
それだけではありません。大事な原則がもう1つあります。
商品を買うかどうかはすべてお客様が決める
その原則とは、商品を買うかどうかの決定権はお客様が100%持っていて、売る側には1%もないという事実です。どんな会社の社長もお客様に向かって「商品はウチの会社からだけ買いなさい。そうしないとタメになりませんヨ」とは、決して言えないのです。
100%の決定権を持っている人から商品を買ってもらうには、お客様の役に立つことをしたり喜ばれることをして、お客様から好かれて気に入られるようにしなければなりません。
経営の本質はお客様を作ることにある
これらの事実から経営の本質は「経営の源のお客様を作り出し、作ったお客様を維持しながら、お客様の数を多くすることにあるのだ」という結論が、自然に出てきます。つまり会社の中でされる仕事の中で「1番価値が高い仕事」、それはお客様を作り出す「営業の仕事」になるのです。
それと同時に、経営について考えたり経営計画を立てるときは、お客様を出発点にした「お客様起点の経営発想にすべきだ」ということも分かります。
これ以外に、忘れてはならないことがもう1つあります。
1位ができると純利益が3倍多くなる
それは、利益性の原則です。その原則とはお客様を作っていくときに直接関係する、商品、営業地域、業界と客層の3つで、一定以上のお客様占有率を確保して「1位」になると、従業員1人当たりの純利益が、業界平均の「3倍〜4倍」も多くなるという事実です。
これは、決算書が公開されている株式上場企業で調査すると、よく分かります。とにかく、何かで1位を持っている会社の1人当たりの経常利益は、グンと多くなっているのです。
逆に利益性が悪い会社は、商品、営業地域、業界と客層の3つに、お客様を集中して作った強いものが1つもないから、結果として儲かってないのです。業績の善し悪しを決める根本原因は、ここにあるのです。
この事実から生まれたのが「1位作りの経営戦略原則」なのです。実際に1位作りの経営戦略を実行するには、次の手順が必要になります。
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